取引を帳簿に記録しなくていいとき

帳簿と電卓

古物の取引をする場合は、その取引の一定の内容を帳簿に記録しなければいけません。また、その記録した帳簿は、一定の期間、保管が必要です。

しかし、すべての古物の取引を帳簿に記録しなければいけないわけではありません。

では、どんな場合、記録する必要なないのでしょうか。

今回は、いくつかのケースを挙げながら、解説します。

帳簿に付けなくていい取引 ①

無料または引き取り料金を取り引き取った古物を、修理、手直しして販売するような取引。

このような取引は、古物営業法に定める営業でないので取引を記録する必要はありません。ポイントとしては、古物を無償または引き取り料金を取っていることです。

帳簿に付けなくていい取引 ②

前に売った相手から売ったものを下取りする取引。

これも古物営業法に定める営業でない取引であるので取引を記録する必要はありません。ポイントは、前に売った相手から売ったものを下取りすること。

帳簿に付けなくていい取引 ③

取引金額が1万円未満の少額な取引。

古物の買い受け、売却の対価が総額1万円未満の場合には、取引の帳簿付けが要りません。ポイントは、もちろん買い受け、売却の対価が1万円未満

ここで要注意!対価が1万円未満の場合、取引を帳簿に付ける義務がないと解説しましたが、以下の例外があるので
  • 書籍・CDやDVD・ゲームソフト等は1万円未満の買い取りの取引。
  • オートバイ(その部品の含む。)の1万円未満の買い取り、売却の取引。(ただし、部品(一部例外あり)は買い取りの取引のみ。)

帳簿に付けなくていい取引 ④

古物を売却する取引。

古物を買い受け取引には、帳簿に付ける義務がありますが、売却する取引には、帳簿に付ける義務がありません。ポイントは、売却する取引であること。

ここで要注意!

古物を売却する取引にも、帳簿付けの義務がある取引があります。以下の古物を売却する場合は、帳簿付けをして下さい。

  • 美術品類。
  • 時計・宝飾品類。
  • 自動車(その部品を含む。)。
  • 自動二輪車及び原付バイク(部品も含む。)。

ただし、自動車については、登録制度があるので相手方の住所・氏名の記録義務は不要。自動二輪車及び原付バイクの部品は、1万円未満の取引の帳簿付けは、不要。

まとめ

古物営業を日々する中で、取引の記録を付けていくことは大変です。とくに、古物営業は取引を記録しておかないと、罰則を受けてしまいます。

だから、なるべく取引の記録についての決りを理解し、記録する必要のないものはしないことで、記録する負担の軽減を図りましょう。

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